「ロジカルシンキングが重要だ」という話が書店を賑わせていたのは、2000年に入った頃だったかと思います。
しかし、そこから20年が経ち、「デザイン思考」「アート思考」などが注目されるようになり、重要な思考に関する変遷が起きていると言えます。
この理由としてあげられるのは、AIの発達です。
たしかに、過去のデータを基に合理的に判断する力が重要だった時代には、「ロジカルシンキング」は非常に重要でした。それが現在では、例えば囲碁のAIがプロ棋士を負かすように、AIの発達によって合理的な判断はすべてコンピューターが担うようになりました。
人間に求められる力は、コンピューターがやるような「過去データを基に合理的に判断する」というよりも、より創造的な領域へと移ってきたのです。
創造的な領域というのは、過去の経験から確率の良いものを選ぶということではなく、過去にない新しいものを創造する、ということです。
さらに、血の通わない合理的なコミュニケーションではなく、温度を感じられる人間らしいコミュニケーションこそが重要であり、価値であるということです。
創造的な思考には「余白」が必要
“場の影響”というのは計り知れないものがあります。
森の中でリラックスする。
公園のベンチで突然ひらめく。
波の音を聞いて癒される。
こういった「ふと気が緩んだときにアイデアが閃く」という話は本当によく聞くもので、創造的な思考には、ゆるむ、リラックス、そのためのスペースなど、「余白」といったものは非常に重要なのです。
Googleが社食に力を入れていることは有名ですが、それも無関係ではありません。食堂が社員の創造性を高めるために必要なスペースだと判断し、そこに大きく投資をしているのです。
「素晴らしいアイデアは、カフェのおしゃべりから生まれている」という言葉があるように、このようなスペースを確保することは、これからの企業活動において、間違いなく重要な要素になると言えるでしょう。
コミュニケーションが生まれるオフィスの特徴
従来のオフィスには、一人で集中して作業できる環境が求められてきました。しかし、リモートワークの浸透によってオフィスのニーズが変化し、今では「人が集まるからこそできること」に、より価値がシフトしてきています。
人が集まるからこそできること。それはずばり、「雑談」です。
たしかにオンラインでも会議やコミュニケーションはできますが、「ふと起こる雑談」というのは、まだまだまオンラインでは成り立ちにくいところがあります。
そして、雑談からは、普段思いつかないようなアイデアが生まれることがあります。目的のある合理的な会話ではなく、雑談のような余白のあるコミュニケーションだからこそ、創造的なアイデアが生まれるのです。
余白のあるコミュニケーション=雑談をするためには、空間的にも余白が必要です。コピー機や書類に囲まれていては、余白を感じにくくなってしまいます。
なので、そういった場所には、無駄なガラクタや業務と全くの関係ないような雑誌、植物、アートといったものがよく似合います。ある意味、異物である存在が思考を刺激し、思考の枠を広げてくれます。そして、創造的なコミュニケーションを後押ししてくれます。
増え続けるオフィスへのウォールアート施工
オフィスの役割が変わりつつある今、アートを取り入れる企業が急増しています。NHKの取材でも、コロナ禍での働き方やオフィス移転による改革が取り上げられています。
参考 出社?在宅?コロナ禍の働き方最前線クローズアップ現代こちらは、弊社で過去3年間で施工したウォールアートの平米数の変化を表したものです。2020年から2021年にかけて爆発的に増える見込みとなっており、昨対比400%以上の実績を見込んでいます。
ウォールアートの導入は、そこで働く人々にどのような印象を与えるのか
弊社で行ったアンケート結果からも、働く環境にアートを導入することで様々な効果を発揮していることがわかります。
こちらのアンケートは「ウォールアートの導入前後でポジティブ・ネガティブどのような印象を受けたか」というもので、実際にウォールアートを取り入れた企業に対して行いました。
アンケートの結果、83%の社員がポジティブに感じたと回答しています。「どのようにポジティブになったのか?」という問いには、下記のような回答が寄せられました。
・雰囲気が明るくなった・リラックスできるようになった
・美的センスの刺激を受けて仕事が捗る
このように、オフィスにアートを取り入れることで、「精神的に良い影響を受ける」「生産性が上がる」など、そこで働く人々に様々な影響を与えることがわかります。
ウォールアートによって期待される効果とは?
完全なオーダーメイドで制作されるウォールアートには、他にも様々な効果が期待できます。ウォールアートに期待できる効果としては以下の3つが挙げられます。
企業文化の浸透
ストーリーあるウォールアートは、言葉では表しきれない企業の個性を社員や来訪者に伝えます。公式HP等では表現しきれない一面を描くなど、効果的なギャップの演出にも役立ちます。
リフレッシュ作用
ウォールアート導入に対しては8割を超える社員様がポジティブな印象を持ち、具体的にはリフレッシュできる、雰囲気が明るくなると回答しています。コミュニケーション創出にも役に立ちます。
感性のあう人材の採用
日本ではまだ珍しいウォールアートは、プラスのインパクトを生み、感性の豊かさを優秀な人材に示すことができます。ウォールアートのあるオフィスの写真などは広報戦略に役立ちます。
特に1つ目の企業文化の浸透については、ビジョンを反映したウォールアートが常に目に見える位置にあることで、常に自社のビジョンや文化について考えるきっかけとなります。
また、まだ珍しいオフィスのウォールアートは来訪者に「なぜここにあるの?」と必ず質問されます。それについて答えることで、自社について語ることになるのです。