VUCA(ブーカ)と呼ばる現代では、計画を立てることが難しくなってきています。
そのせいか、企業でも「必要になったら人材を募集をする」といったケースが多く見られます。
柔軟性が高いと言ってしまえばそれまでですが、「欲しい人材がなかなか採用できない」「採用ゼロが一年も続いている」という悩みを抱えている企業も多いのではないでしょうか?
そのようなリスクを避けるためには、やはり採用計画が必要なのです。
では、どのように採用計画を立てればいいのか?計画立案に必要な3つのことを、具体例を交えながら解説していきます。
採用計画の立て方とは?
それでは、採用計画を立てるために必要なことについて解説していきます。
採用計画に欠かせない3つの計画
採用計画を立てるにあたって、絶対に必要なものがあります。
それは、「事業計画」「人員計画」「育成計画」です。
ここでは具体例を見ながら解説していきます。
社員数23名(社長1名、部長2名、社員数20名)/ 売上高15億円
例えばこのような体制の企業が、「5年後には売上高20億円を超す」という事業計画 を立てたとします。
その際に連動して整理される人員計画を下図のように仮定します。 (必要な人員数は、想定される業務量から計算する)
〜5年後〜
社員数34名(社長1名、部長3名)、社員数30名 / 売上高20億円
社員が11名増えました。単純に考えれば、5年間で11名を採用していく必要があります。
また、部長が2名→3名と増えていますから、これは「内部登用」か「外からの採用」かを考えなければいけません。
ここが「採用計画と育成計画の連動の必要性」の部分です。
ちなみに離職率が(健全なレベルで)5%程度だと想定すると、毎年1~2名は辞めることになります。
なので実際には年間平均2~3名採用する必要がある、ということになります
欲しい人材を定義する
とはいえ、「ただ人数だけが必要」と言うことはまずありません。
スキルや経験も含めてどんな人材が必要かを定義することも、採用計画の一部になります。
そして、それらを見抜くためには適切な選考プロセスを設計する必要があります。
担当者
「ロールプレイングを組み込むのか」
「シンプルに面接だけでよいのか」
また、採用計画でもう一点重要なのは「自社の魅力を伝える」という側面の計画です。
単純な例でいえば「採用専用サイト・ページ」をWEBで構築する、といったこともそれに当たります。
採用では、入社後に自社の事業に対して能動的・積極的に貢献してくれる人材を採用したいと考えます。
自社の事業に対して「能動的」であるという人材が、応募してくれるような宣伝活動が重要となります。
- どんなやりがいがあるのか
- どんな社会的価値を創造しているのか
そういった面を十二分に伝えられるような宣伝活動についての計画も、採用計画の一部ということになります。
経営陣と現場の意見をすり合わせる
立場によって採用の捉え方は変わります。
経営陣
現場の社員
極端な例ではありますが、5年後を見据えた経営陣と、現場で仕事を回すマネジャーとで、このくらい考え方に差があるとします。
そういった場合は、両者の考えをすり合わせて採用計画を練る必要があります。
特に現場は、”忙しさ”によって人を必要とする面があり、売上・利益に関係なく”忙しい”と感じれば人員が必要、という発想になりがちです。
もしも現場の意見を吸い上げるだけで採用計画を立てたとしたら、会社の未来を創造するような投資的な採用にはなりません。
どこまで会計情報をオープンに共有するかという課題はありますが、一人当たり売上高・一人当たり利益といった指標についても、現場のマネジャー陣がちゃんと意識をして、忙しいという理由だけで人を欲しがらない体制を作ることも大切になります。
採用計画に先立つものは「事業計画」「人員計画」「育成計画」
綿密な事業計画があれば、そこに向かって適切な採用計画を立て、効果的な採用活動を進めていけることでしょう。
採用活動は、早ければ1ヶ月程度で完了することもありますが、3ヶ月以上、半年以上かかることも頻繁に起こります。
ですから、「どのタイミングでどんな人材が何人くらい必要か」をあらかじめ見込んでおけば、事業推進はスムーズになります。
重要なことなので改めて言いますが、採用計画に先立つものは「事業計画」「人員計画」「育成計画」です。
逆に言えば、事業計画や中期経営計画といったものがないと、採用計画は立てようがありません。
会社がそういったものを作り出した時が、採用計画を作り始めるべきタイミングであるとも言えます。
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人材採用は、長い目で見れば投資であり、一種の賭けです。
今回ご紹介したような考え方を実践しても採用計画がうまく立てられない、とお悩みの際は、オンラインでの無料相談も受け付けておりますのでお気軽にご相談ください。
未来への投資である人材採用を、少しでもギャンブル性の低いものにするお手伝いができるかと思います。